東町 光善寺

東町にある光善寺です。ここには陸軍歩兵41連隊の死者を祀る英霊堂があります。これまで見てきたように、福山にあった陸軍歩兵41連隊は中国からインドシナの島々を転戦し、多くの敵を殺し自らも多数の死者を出しています。特に南方の島では戦闘によるよりも飢えや病気によって命を落とした兵士のほうが多かったそうです。死んだ方を篤く葬り供養することは大切なことです。でも、英霊として祭るとは、死者を神にして崇めるということで、靖国神社と同じ発想です。そのことは戦争を美化することにつながります。この英霊堂には焼夷弾が落ち、突き抜けた跡が残されています。屋根に火が燃え移った跡もありますが、幸い焼失は免れ現在に至っており、「英霊堂は福山空襲跡として現存するものの中で唯一の木造建築物である。」